ご挨拶

 仏教保育の本質は、「子ども一人ひとりを大切な存在として尊重し、その子どものありのままを受け容れる」ということです。言うは易しで簡単なことではありません。しかし、優しい言葉のシャワーを浴びて育った子どもは他者を信頼し、保育者といることに喜びを感じ、周りの人たちとうまく折り合いながら一緒に夢中になって遊びます。

 保育士も互いに心地よく、のびのびと働ける職場でこそ人が育ちます。クラスのプロジェクトの葛藤や失敗を大切にしていくことを心がけています。

大津幼稚園 園長 三村大和

 

まどか会設立とその精神

 昭和37年7月浄土真宗(宗祖:親鸞聖人)本願寺(京都、西本願寺)に属する園満寺の住職:三村静雲(先々代)が、仏様の教えによって心豊かな子どもの教育を志したことから宗教法人の設立と古城威保育園を設立しました。仏教保育、なかでも真宗保育(本願寺ではこれを「まことの保育」と言います)をその精神としています。その後、昭和63年4月に三村榮史(先代)が設立母体を社会福祉法人に移行しましたが、その精神は今も継承しています。平成6年に古城保育園の新築工事を行い、平成24年に阿蘇市の民営化計画を受け、宮地保育園を「まどか会」が民営化移管し運営することとなりました。
 また、令和4年10月26日に大津町立大津幼稚園民営化にかかる移譲先事業者について「まどか会」が選定されました。

 お釈迦様は、「自らを灯とし、法を灯とせよ」(自灯明法灯明)と言われました。仏教では、私の姿を迷いの姿とし、その迷いの姿を転じて悟りをめざすことを教えます。迷いとは、この私が自らの姿を見失い、人生を生きていく依りどころがわからないということです。本当の依りどころがわからないと、本当でないもの、確かでないものを依りどころとしてしまうのが私の姿です。私は常に、私が感じ、私が思い、私が考えていることが正しいと思い込み、自己中心的に生きる中で、他者と争い、苦しみ続けています。これを煩悩(ぼんのう)といいます。

 子どもは、朝起きて夜寝るまで「早く早く」「がんばれ、がんばれ」という言葉で追いたてられています。私自身も言ってしまっています。ほかの人と比べたうえでの自信で生きていくということは、私らしさを否定して生きていくことにつながります。それに対して、自分が自分であることの自信というのは、逆に自分のよさ、私自身の色、自分色というものをしっかりと認めて生きていくことなのです。自信をもって自分の人生を自分らしく生きていくことが大切なのだと教えをいただいています。(自灯明)

 私たちは、かけがえのない「いのち」を大切に生きてほしいといという如来の本願、お念仏の声を聞かせていただく教えに出会わせていただいています。この阿弥陀如来の救いは、「一如」分け隔てなく全ての人に平等に与えられ、しかも永遠不滅であることから、親鸞聖人はこれを究極の依りどころとられ「まこと」と言われたのです。誕生会、食前のことばなど、仏参をして仏さまに感謝のお礼を申し上げます。入園式や卒園式にも仏参をして「これも仏さまのおかげです」とお礼を言います。(法灯明)

 このように阿弥陀仏を依りどころとし、中心にした保育を「まことの保育」と言います。この生活をとおして「いのちの大切さ」「感謝」「思いやり」「助け合い」の心が育っていきます。